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特集 ICFと作業療法
ICFと作業療法における活用
International Classification of Functioning, Disability and Health and utilization in occupational therapy
村井 千賀
1
Chiga Murai
1
1石川県立高松病院
pp.1176-1180
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202277
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Key Questions
Q1:ICFの活用方法は?
Q2:生活行為向上マネジメントとICFの関係は?
Q3:精神科作業療法にICFをどう活用するか?
はじめに
障害に関する国際的な分類としては,世界保健機関(以下,WHO)が1980年に「国際疾病分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems:ICD)」の補助として発表した「WHO国際障害分類(International Classification of Impairments, Disability and Handicaps:ICIDH)」がこれまで用いられてきたが,WHOは,2001年5月の第54回総会において,その改訂版として「ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)」を採択した.
ICFは,人間の生活機能と障害を分類するものであり,人間の生活機能と障害について,図 1の「心身機能・身体構造」,「活動」,「参加」の3つの生活機能および「環境因子」等の背景因子で構成されており,約1,500項目に分類されている1).
これまでの「ICIDH」は,疾病により心身機能に障害が生じ,生活するための能力が障害され,その結果,社会的不利が生じるという一方向の考え方が中心であった.ICFは,障害者のみではなく,あらゆる健康状態に関連した人が「生きる」こと,生活機能,すべての側面を捉えるモデルとして開発されている.
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