Japanese
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特集 刑務所等の矯正施設における作業療法
司法領域における作業療法士の取り組みと今後の支援のあり方
Occupational therapist initiatives and supports in the judicial region
三川 年正
1
,
西野 由希子
1
,
鶴見 隆彦
1
Toshimasa Mikawa
1
,
Yukiko Nishino
1
,
Takahiko Tsurumi
1
1湘南医療大学
pp.432-437
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202086
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Key Questions
Q1:司法領域の医療観察制度がもたらしたものとは?
Q2:医療観察制度での指定医療機関での作業療法とは?
Q3:今後の司法領域での作業療法とは?
はじめに
2005年(平成17年)7月「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」(平成15年法律第110号.以下,医療観察法)が施行された.以前より,精神保健福祉法,矯正医療(刑務所における医療)等において,触法精神障害者への治療および処遇である司法精神医学が展開されてきた経緯はあるが,この制度から,本格的な司法精神医療がスタートした.同時に,指定医療機関を中心に,司法精神科作業療法も開始された.こうした司法領域での動きは,作業療法が,歴史的,学術的に新しい段階を迎えたといえる.
本稿では,主に医療観察制度でのこの期間の司法精神科作業療法の経緯と変遷を概観すると同時に,指定医療機関における作業療法の役割,OTのかかわり,法務省管轄の保護観察所における社会復帰調整官のかかわり等を概観し,司法精神科作業療法の展開と今後の展望も含め報告したい.
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