連載 作業療法を深める ㊴リビングラボ
リビングラボ—大学・生活者・自治体・企業による新しい共創のかたち
𠮷田 涼子
1
Ryoko Yoshida
1
1東京大学高齢社会総合研究機構(IOG)
pp.259-264
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202032
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はじめに
人生100年時代を迎えた今日,一人ひとりの寿命が延びたばかりではなく,人口全体における高齢者の割合が増加し,人口構造が大幅に変化した.個人が100年生きることを想定した既存の人生モデルはなく,自ら人生を設計して生きていかなければならない.若者が人口の中心であった時代につくられた社会のインフラや制度等を高齢社会対応につくり直すことが急務である.産業界においては長寿社会に対応した製品やサービス,システムの開発が求められている.日本は世界に先駆けて超高齢社会を迎えたフロントランナーである.アジアを中心とした世界各国が日本の高齢社会対策の動向に注目している.限りある資源や人材を最大限活用し,産業構造そのものの大変革によって長寿を喜べる社会を創出する,その手法・仕組みとして期待されるのがリビングラボである.
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