Japanese
English
特集 私が考える精神科作業療法の未来
—私が考える精神科作業療法の未来3—パーソナルリカバリーとソーシャルリカバリーの実践を目指して
Aiming for practice of personal recovery and social recovery
朝倉 起己
1
,
前川 朋美
1
,
藤松 昌子
1
,
古橋 雅美
1
,
明石 呂粛
1
,
片岡 芳彦
1
Tatsumi Asakura
1
,
Tomomi Maekawa
1
,
Akiko Tomatsu
1
,
Masami Furuhashi
1
,
Roshuku Akashi
1
,
Yoshihiko Kataoka
1
1共和病院
pp.1317-1321
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201933
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Key Questions
Q1:効率的かつ効果的な作業療法を実践するためにはどう行動するとよいのか?
Q2:関連職種にどう作業療法を伝えるとよいのか?
Q3:OTが行うべきこととは?
はじめに
「チームは一夜にしてできない.痛みがある年もあった.それをくぐり抜け,目標を成し遂げられた」
今秋開催されたラグビーワールドカップで対戦国を破り,目標であり悲願の8強入りを達成した試合後のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチの言葉である.常々“One Team”を掲げ,ヘッドコーチ就任後の4年間で一体感を醸成し心を一つにできたからこそ,日本初の8強という重い扉を開くことができたのだろう.
私たちの作業療法にも通じるものがあるのではないだろうか.これまでOTは,対象者の夢や希望を叶える手助け(リカバリーの促進)をし,対象者の「その人らしい」生活の獲得を目指して日々実践してきた.その反面,作業療法をうまく展開できなかったときの苦悩,多職種,多機関との連携・協働での苦労,所属機関内での先輩,同僚OT間の葛藤等のいわゆる“痛み”の経験も少なからず重ねていることと思う.それらを“くぐり抜け”,効率的かつ効果的な作業療法を実践するためにはどう行動するとよいのか.これから先の5年,10年,精神科作業療法の未来について,私なりの展望を表現したい.
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.