特集 私が考える精神科作業療法の未来
扉
香山 明美
1
,
長野 敏宏
2
1東北文化学園大学
2御荘診療所
pp.1307
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201930
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特集にあたって
2004年(平成16年)9月に「精神保健医療福祉の改革ビジョン」が提示されて以来,「入院医療中心から地域生活中心へ」という方策が推し進められ,現在まで精神障害者の「地域移行・地域定着」に向けたさまざまな施策が行われてきた.精神科病院においては,精神科急性期治療病棟等,急性期治療の強化,病床数の漸減,入院期間の短縮化等が進んだ.さらに,2017年(平成29年)2月の「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」報告書では,精神障害者が地域の一員として,安心して自分らしい暮らしができるよう,医療,障害福祉・介護,社会参加,住まい,地域の助け合い,教育が包括的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」構築を目指すことが示された.
このような動きの中で行ってきたそれぞれの実践を整理し,今後どのような役割を果たしていくべきなのか等,本特集では,経験ある実践家に「これまでの実践と精神科作業療法の未来」を論じていただいた.OTが,対象者が住むべき場所で自らの望む生活ができるよう支援をする職種として何をすべきか,作業療法の未来はどうあるべきか,10年後,20年後のOTの姿を考える機会としていただきたい.
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