特集 認知症とともに生きる
扉
山口 智晴
1
,
香山 明美
2
,
長野 敏宏
3
1群馬医療福祉大学
2東北文化学園大学
3御荘診療所
pp.1221
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203184
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特集にあたって
高齢化が進行するわが国では,認知症は医療だけでなく広く社会一般の身近な課題である.近年,「認知症とともに生きる社会」の実現に向けたさまざまな施策が打ち出されているが,果たしてその実現は可能なのだろうか.認知症とともに生きる社会の実現に重要なことは,それを実現するプロセスに認知症の当事者である本人の意見が反映されていることである.そして,認知症の当事者が社会に参加し続けることで,認知症の人々の力と権利が周囲に理解され,社会に包摂されていくことが求められている.
そもそも認知症とは,何らかの原因によって,今までの社会生活の自立が阻害されるほどに認知機能が低下した状態を指す.認知症の人が有する能力をしっかりと見極め,最大限に活かしながら本人が望む社会生活を継続できるような支援こそ,認知症のリハビリテーションであり,OTの視点が活きるポイントであろう.
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