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特集 私が考える精神科作業療法の未来
—私が考える精神科作業療法の未来1—精神科作業療法の未来を拓くための基本的なあり方
Basic attitude to develop the future of psychiatric occupational therapy
森元 隆文
1
Takafumi Morimoto
1
1札幌医科大学
pp.1308-1312
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201931
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Key Questions
Q1:精神科のOTとしての基本的なあり方は?
Q2:精神保健領域の支援者チームの一員として必要な理念,コアスキルは?
Q3:病院のみならず地域,そして医療以外の分野で精神科作業療法の未来を拓くためにできることは?
はじめに
これからの精神保健医療福祉のあり方として,精神障害者の地域移行を一層進めていくことが提示されている.「精神科のOTは病院やデイケアにいて,統合失調症や気分障害圏を対象にすることがほとんど」という現状や認識は依然あるが,今後は多くの精神科OTが病院以外の場で,多様な疾患(時には診断名がつく前の対象者)に対応していくことが求められるだろう.そして,ここ数年は特に,精神科OTが地域,時には医療分野以外で活動している報告を学会や研修会等の機会で目にするようになっている.それらの実践を聞いていると,非常に斬新で新しい視点や他分野のモデルがありつつも,これまでの精神科作業療法で積み重ねてきた知識や経験が礎になっているように感じる.
本稿では,筆者自身のこれまでの精神科作業療法の経験に触れたうえで,そこから考えるOTとしてのあり方やOTの未来について私見を述べたい.
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