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特集 目に見える障害とどう向き合うか—先天性欠損児の作業療法
—筋電義手のアプローチを通した活動と参加への支援④—学齢期(7歳以降)先天性上肢(前腕)欠損児への作業療法
Adaptations of myoelectric prosthesis:Occupational therapy for children(over 7 years old)with congenital forearm defects
溝部 二十四
1
,
柴田 八衣子
1
,
若林 秀昭
1
Futoshi Mizobe
1
,
Yaeko Shibata
1
,
Hideaki Wakabayashi
1
1兵庫県立リハビリテーション中央病院
pp.654-659
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200618
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Key Questions
Q1:小学校入学の準備とは?
Q2:小学校生活の中で義手の定着を図る連携とは?
Q3:子どもが主体的にできる環境づくりとは?
はじめに
小学校への入学は,子どもにとっても親にとっても,人生の大きなターニングポイントとなる.この6年間をどのように過ごすかは,その後の中学校生活にも大きな影響をもたらす.特に義手を使用している子どもの場合,低学年では,やりたいことと筋電義手の機能とのギャップを感じ,不満をもつこともある.しかし,この時期に両手での生活を定着させ,義手を自分の身体の一部として使うことは,その後の生活に少なからず変化を与えるだろう.小学校入学という新しい生活をどのようにスタートできるのか,筋電義手を小学校という新しい環境で使いはじめ,かつ定着させていくためには,両親や教員との連携と協力が鍵となる.
本稿では,筋電義手を使用している子どもたちがどのように小学校生活を迎えるか,またわれわれOTがどのように学校や教員との連携を進めるか,実際の事例を通して紹介する.さらに成人してから筋電義手の使用を始めた先天性上肢欠損の女性の事例も紹介する.
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