特集 小児整形外科-新たな治療法の導入-
先天性上肢欠損児に対する筋電義手による治療
陳 隆明
1
1兵庫県立総合リハビリテーションセンター
キーワード:
カウンセリング
,
家族
,
患者教育
,
義肢
,
処方
,
目標達成
,
パンフレット
,
費用と費用分析
,
医学史(1601-現在)
,
上肢形態異常-先天性
Keyword:
Achievement
,
Artificial Limbs
,
Counseling
,
Costs and Cost Analysis
,
Family
,
Pamphlets
,
Patient Education as Topic
,
Upper Extremity Deformities, Congenital
,
History, Modern 1601-
,
Prescriptions
pp.650-656
発行日 2017年6月19日
Published Date 2017/6/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017261403
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はじめに
再生医療や遺伝子治療が近年注目されており, 日本は世界における医療の超先進国である。この 分野が医療の光の部分であるとすると,先天性上 肢欠損児の義手治療はまさに影の部分といえよう。 欧米ではすでに広く市民権を得て普及している成 人の筋電義手において,ようやくこの数年,日本 で普及の兆しがみえ始めている段階である。しか し,成人の筋電義手のリハビリテーションを支え る医療体制も十分に担保されておらず,その訓練 制度においても未整備であるのが実情である。 成人には考慮がいらない「成長」という要素を含 む小児の筋電義手訓練は,成人の筋電義手訓練以 上に困難な問題である。しかしながら,先天性上 肢欠損児の義手治療はリハビリテーション医療に おいて欠かせないものであり,そのための手段は 筋電義手のみであることは確かである。本稿では, 先天性上肢欠損児に対する筋電義手訓練の実際に ついて記すとともに,課題についても言及したい。
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