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特集Ⅱ パーキンソン病update
パーキンソン病患者の在宅生活支援
Home support of patients with Parkinson's disease
中島 雪彦
1
,
三穂野 大樹
1
,
前田 悠希
1
,
徳永 誠
1
,
渡邊 進
1
,
中西 亮二
1
Yukihiko Nakashima
1
,
Taiki Mihono
1
,
Yuki Maeda
1
,
Makoto Tokunaga
1
,
Susumu Watanabe
1
,
Ryoji Nakanishi
1
1熊本機能病院
pp.527-530
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100142
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Key Questions
Q1:在宅生活支援で考慮すべき点は何か?
Q2:在宅生活のリスクは何か?
Q3:OTの果たす役割は何か?
はじめに
わが国におけるパーキンソン病(以下,PD)の発症は,人口10万人当たり約150人とされている1).加齢とともに有病率が増加する傾向にあり,生命予後も一般高齢者と比べて大差がなく2),在宅生活も老々介護となる可能性が高い.またPD患者の在宅生活支援には,疾患そのものの症状に加え,抗PD薬の長期投与による影響や加齢による影響を考えなくてはならない.中馬3)はPDにおける問題点として,①症状が多岐にわたる,②病期により問題点が変化する,③長期間の内服薬の影響等の問題を挙げている.
2012年(平成24年)に当院を退院した延べ患者100名中77名(77%)が在宅復帰しており,そのうち32%がHoehn-Yahrの重症度分類のStage Ⅳ,Ⅴの重度の患者であった.回復期リハ病棟の全国調査4)では,平均在宅復帰率が71.7%であり,このことと比較してもPDの在宅復帰がかなり良好であるといえる.要因としては回復期リハ適応疾患のほとんどが突然の発症や受傷であるのに比べ,PDは徐々に進行するため,患者にも家族にも疾患が受容されやすいのではないかと考えられる.以下に在宅生活支援を行ううえでの問題点と対策を述べる.
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