Japanese
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特集 神経難病の在宅リハビリテーション
在宅リハビリテーションの実際
パーキンソン病
Practical home care for patients with Parkinson disease.
山永 裕明
1
,
野尻 晋一
1
,
中西 亮二
2
Hiroaki Yamanaga
1
,
Shinichi Nojiri
1
,
Ryoji Nakanishi
2
1熊本機能病院併設介護老人保健施設清雅苑
2熊本機能病院総合リハビリテーション部
1Seigaen Geriatric Health Service Facility
2Department of Rehabilitation, Kumamoto Kino Hospital
キーワード:
在宅リハビリテーション
,
パーキンソン病
Keyword:
在宅リハビリテーション
,
パーキンソン病
pp.1021-1027
発行日 2001年11月10日
Published Date 2001/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109620
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はじめに
パーキンソン病は,安静時振戦,筋固縮,寡動,姿勢保持障害を特徴(表)1)とする慢性進行性の神経変性疾患で,中年以後に発症する.
1817年にJames Parkinsonによりはじめて記載された.黒質-線条体のドーパミン系ニューロンの選択変性からドーパミン生成が減少することによって生じる.この原因としてフリーラジカル説,内因性・外因性のMPTP様物質の影響説,遺伝素因説等が考えられている.
有病率は10万人に対して100人程度である.レボドーパ(L-DOPA)治療によく反応するが,長期服用での副作用(図1)1)が問題となっている.
リハビリテーションは根治療法ではないが,他の治療法と併用することで本病患者の症状の進行を遅らせることができる.症状が進行してもあくまでもQOLの向上を図りながら,在宅での生活を継続するには,患者としてでなく障害を持つ生活者として捉えることが重要である.
本稿では,その中心的役割を担う訪問リハビリテーションについて,パーキンソン病を対象に具体的に実践に役に立つように図を用いて解説する.
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