Japanese
English
総説
脳卒中リハビリテーションの質・量とリハビリテーション成果
Quality and the amount of rehabilitation and outcome in stroke.
徳永 誠
1
,
渡邊 進
1
,
中西 亮二
1
,
山永 裕明
1
,
大久保 智明
1
,
野尻 晋一
1
,
橋本 洋一郎
2
Makoto Tokunaga
1
,
Susumu Watanabe
1
,
Ryoji Nakanishi
1
,
Hiroaki Yamanaga
1
,
Tomoaki Okubo
1
,
Shinichi NojiriRPT
1
,
Yoichiro Hashimoto
2
1熊本機能病院総合リハビリテーション部
2熊本市民病院神経内科
1Department of Rehabilitation, Kumamoto Kinoh Hospital
2Department of Neurology, Kumamoto City Hospital
キーワード:
リハビリテーション
,
質と量
,
病院間比較
,
重症度補正
,
脳卒中
Keyword:
リハビリテーション
,
質と量
,
病院間比較
,
重症度補正
,
脳卒中
pp.1053-1059
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110309
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要旨:日本リハビリテーション・データベース,回復期リハビリテーション病棟協会の実態調査,地域連携クリティカルパスなどにより,多施設のデータを解析することが可能になり,リハビリテーションの質・量とリハビリテーション成果に関する研究が進んだ.患者重症度の違いという課題に対しては,入院時の日常生活活動(ADL)で患者を限定する方法,標準重症度分布を用いたADL利得(退院時ADL-入院時ADL)の補正,多変量解析などが行われている.ADL利得に影響を及ぼす要因は数多いが,入院時ADL,年齢,発症からリハビリテーション初日までの日数,訓練時間については補正することが望まれる.一定期間のADL利得は,ADL利得やADL効率(ADL利得/在院日数)よりも在院日数の影響を受けにくいと考えられる.訓練時間とADL利得・効率には関連があると報告されているが,その関連が1日9単位(3時間)まで認められるのか明らかにされる必要がある.いくつかの研究報告はあるが,病院のリハビリテーションの質を評価する手法は確立されていない.ADL利得を病院間で比較する際には,各病院でADLが正確に採点されていることが前提となり,採点の正確性を評価することも必要である.ADLだけでなく機能障害の回復や費用対効果に関する調査も望まれる.
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