別冊春号 2019のシェヘラザードたち
第11夜 慢性疼痛と急性痛の狭間で—まれな疾患を捕まえるのは難しい?
境 徹也
1
1佐世保共済病院 ペインクリニック麻酔科
pp.67-72
発行日 2019年4月19日
Published Date 2019/4/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200061
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慢性疼痛は急性痛と異なり,その構成要素として非器質的要因の占める割合が大きい。そのため,器質的要因に直接アプローチできる急性痛と比べると,慢性疼痛は治療に難渋することが多い。原因となっている器質的要因がはっきりしないのに痛みを訴え続ける難治性慢性疼痛の患者さんならばなおさらである。しかし,医療者が非器質的要因の大きい難治性慢性疼痛であると思い込んで患者さんに対応すると,思わぬ落とし穴にはまってしまう危険がないとは言えないのである。
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