別冊春号 2019のシェヘラザードたち
第10夜 単独麻酔時の急変対応からの教訓—周術期管理チームという多職種連携のために
駒澤 伸泰
1
1大阪医科大学 医学教育センター・麻酔科学教室
pp.59-65
発行日 2019年4月19日
Published Date 2019/4/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200060
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年,“周術期管理チーム”といわれる周術期多職種連携が重視されている。麻酔科レジデントが所属する研修施設では,気心の知れた同世代のメンバーが同様の指揮系統で働いているため,意識せずとも“チーム”は形成されやすい。しかし,日本の多くの手術室では,麻酔科専門医は単独で麻酔管理を行う必要があり,急変時のリスクは高い。たとえ複数の常勤麻酔科医が勤務する施設でも,夜間緊急などの麻酔は単独担当がほとんどであり,非常勤麻酔科医が行うことも多い。
本稿では,私の非常勤勤務先での急変対応の経験と,その経験から痛感した①急変時連携の必要性,②多病院合同周術期危機管理セミナーの開催,そして③多職種連携の第一歩となるコミュニケーションの重要性について述べる。
多職種連携に悩む読者の参考になれば幸いである。
Copyright © 2019, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.