特集 身体診察
症例編
13.体重減少と倦怠感—過剰検査と見逃しのジレンマのなか,身体診察でフォーカスをどう絞っていくか
官澤 洋平
1
Yohei KANZAWA
1
1愛仁会明石医療センター 総合内科
pp.185-194
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901011
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体重減少と倦怠感は,いずれもよく遭遇する訴えである。特定の器質的疾患の診断がつかないが,予後に影響せず自然に改善するものから生命を脅かすものまで,鑑別疾患は幅広く,過剰検査と見逃しのジレンマに悩まされる。体重減少および倦怠感の原因特定において身体診察の果たす役割は大きくないとの報告もあるが,症例をもとに身体診察をどのように活用できるかを考える必要がある。
本稿では,初めに体重減少および倦怠感の一般事項と鑑別疾患について述べ,次に4つの提示症例について,どのように鑑別疾患を意識して身体診察を行っていくかを解説する。
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