特集 病棟管理
Part 2 病棟での業務の実践
9.ホスピタリストがかかわる患者教育—パターナリズムからコンシューマリズムの支援への変化のなかで
野木 真将
1
Masayuki NOGI
1
1Hospitalist Program, The Queen's Medical Center
pp.689-696
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900837
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病棟管理を主な業務とするホスピタリストは,救急外来からの入院症例などを担当することも多い。外来で築いた関係性がないところからの医師-患者関係であるが故に,迅速にラポールを形成し,患者自身に疾患の状態,治療選択,合併症リスクなどを理解してもらう必要がある。入院管理をスムーズに行うには患者自身の診療参加が必要不可欠である。また,疾患の再発予防のために,患者自身に生活習慣や服薬アドヒアランスを見直してもらい,行動変容を促すのに,入院期間中は良いきっかけとなる。退院後の諸注意も患者自身に説明をし,理解してもらい,遵守してもらうことで再入院を防ぐことができる。
これらの膨大な情報量を短期間で伝えて理解してもらうのは大変な作業であり,医師だけでなくすべての医療スタッフの協力も必要である。本稿では,ホスピタリストとしての患者教育という側面から,コミュニケーションのコツや重要性を論じたい。
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