特集 アレルギー
【各論】
11.蕁麻疹—最新の病型分類に沿った診療が求められる
猪又 直子
1
Naoko INOMATA
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 環境免疫病態皮膚科学
pp.111-119
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900759
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蕁麻疹は,日常診療で遭遇する機会の多い皮膚疾患であり,生涯罹患率が約10%といわれている。日本初の『蕁麻疹診療ガイドライン』が2005年に策定されて以来,蕁麻疹診療の標準化が進んできた。本ガイドラインは2011年に1回目の改訂が行われ,2018年に2回目の改訂を終えた。2018年の改訂では,国際ガイドラインとの整合性をとりながら日本の現状に即したものに更新され,具体的な行動指針も加えられている1〜3)。
本ガイドラインの改訂ポイントには,診療の要となる病型分類や治療に関するものが含まれる。病型分類では,慢性蕁麻疹の定義や,血管性浮腫の細分類が改訂された。また,治療アルゴリズムに,生物学的製剤のオマリズマブが組み込まれた。
本稿では,国際的な動向を反映したガイドライン2018に基づいた蕁麻疹診療について解説する。
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