特集 外来における予防医療
6.癌検診編:①乳癌—マンモグラフィが推奨されているが,患者への利益と不利益をよく理解しておきたい
江原 淳
1
Jun EHARA
1
1東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
pp.341-347
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900247
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乳癌は乳腺組織から発生する上皮系悪性腫瘍である。日本では,癌による死亡数の統計で女性の第5位を占め,年間約5万人が新たに乳癌と診断されており,罹患率,死亡率とも増加傾向にある。検診の方法としてはマンモグラフィが最も一般的であり,日本でも対策型検診として推奨されている。乳癌死亡を減らすというエビデンスに基づき,各ガイドラインでも推奨となっている一方で,本当に有効性があるのか,偽陽性や過剰診断といった検診の不利益をどう評価するか,といった問題も存在する。本稿では,マンモグラフィを中心に乳癌検診の有用性と推奨について考える。
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