プロフェッショナリズムについて考えるフォーラム 白衣のポケットの中[3]
患者にとって不利益になる可能性のある要求にどう対処するべきか?
白浜 雅司
1
,
平和 伸仁
2
,
溝岡 雅文
3
1佐賀市立国民健康保険三瀬診療所
2横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓内科・血液浄化室
3県立広島病院総合診療科
pp.350-355
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100925
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医師のプロフェッショナリズムで最も重要なことは,患者の利益に貢献することを何よりも優先しなければならないという規範です.しかし臨床の現場では,患者が要求する投薬や注射などの処置が,医師の立場では患者の「本当の利益」にならない,あるいは「公益に反する」と判断されることもあります.患者や社会にとって利益にならないと判断した要求を拒否することは,プロフェッショナルとしては正しい態度ですが,顧客迎合的なサービスを求めて来院する患者に納得してもらうのは大変なことです.今回のシナリオは,患者にとって不利益になる可能性のある治療の要求をつきつけられたら,プロとしてどう対処すべきかを扱います.
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