特集 乳癌の診断・治療
診断
乳がん検診
乳がん検診の利益と不利益
島田 友幸
1
1平鹿総合病院 乳腺外科
キーワード:
乳がん検診
,
利益不利益
,
過剰診断
Keyword:
乳がん検診
,
利益不利益
,
過剰診断
pp.535-543
発行日 2019年4月5日
Published Date 2019/4/5
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000829
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がん検診の目的は,対象のがんを早期に発見,治療し救命することである。乳がんは,非浸潤がんであればほぼ100%治癒する。浸潤がんでも浸潤径が小さいほど,臨床病期が早いほど治療成績は良好である。過去の研究はマンモグラフィ(MG)による乳がん検診が乳がん死を減らすことを科学的に証明した。よって,より早く発見することにより乳がんで亡くなる人を減らすことができる。そのための乳がん検診は女性の健康に必ず貢献すると乳がん検診が行われている。一方で,検診には利益のみならず不利益も存在し,そのバランスを考慮しなければならないが,医療者間に解釈の相違があり,受診者に対しても十分な情報提供がされてきたとは言い難い。本稿では,乳がん検診の利益と不利益について概説し,今後の乳がん検診の在り方について考察する。
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