特集 急性呼吸不全
第1章 呼吸器疾患総論
3.急性呼吸不全の画像診断―どのように鑑別疾患を絞り込むか
中本 啓太郎
1
,
皿谷 健
1
Keitaro NAKAMOTO
1
,
Takeshi SARAYA
1
1杏林大学医学部 呼吸器内科
pp.719-732
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100582
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本稿では急性呼吸不全をきたすさまざまな病態における画像診断について,画像からどのような病態生理が予想されるか,画像から得られるヒントからどのように鑑別疾患を絞り込んでいくかということを軸に解説する。
Summary
●急性呼吸不全の画像診断は,慢性肺疾患の急性増悪か,新たに出現した肺病変かを見極める。
●画像所見は分布(上葉,下葉,または中心性,末梢性)などの全体像を見ること,陰影のパターン(結節影,cyst,cavity,すりガラス陰影,広義間質の肥厚など)を理解する。
●疾患に特異的なサインを理解する。
●臨床症状や宿主の免疫状態,職歴,生活環境なども考慮した診断も有用である。
●急性呼吸不全の画像診断は,鑑別診断における武器でもある。マインドマップに挙げた疾患群を念頭におくことが診療の一助となる。
Copyright © 2013, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.