増大号 サッと読めてパッとわかる! 感染症診断メモ。
6章 その他の感染症
2.Whipple病はどのようなときに鑑別診断として想起し,どのように診断すればよいでしょうか?
大城 由美
1
1松山赤十字病院病理診断科
キーワード:
Whipple病
,
ウィップル病
,
WD
,
血清反応陰性関節リウマチ
,
十二指腸生検
,
PAS陽性
,
マクロファージ
,
real-time PCR
Keyword:
Whipple病
,
ウィップル病
,
WD
,
血清反応陰性関節リウマチ
,
十二指腸生検
,
PAS陽性
,
マクロファージ
,
real-time PCR
pp.464-469
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690040464
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●Whipple病(WD)の初期症状は関節症状であり,血清反応陰性関節リウマチなどの膠原病と診断されることが多い.治療反応が乏しい場合はWDを考慮する.
●その後,発熱,下痢,腹痛,体重減少を特徴とする全身/胃腸症状が進行し,通常この時期の十二指腸生検で診断可能である.
●十二指腸生検は複数箇所を採取する.ダブルバルーン内視鏡を用いた空腸生検も有用である.組織学的にPAS染色陽性マクロファージの存在で診断できる.陰性の場合は,PCRを行う.

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