特集 不整脈
4.心房細動治療の科学と実践:洗練された心房細動治療とは?
【コラム】短時間作用型β遮断薬の使用は周術期の心房細動診療をどう変えたか?
林 行雄
1
Yukio HAYASHI
1
1大阪大学医学部附属病院 麻酔科
pp.770-771
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100116
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短時間作用型で選択的なβ1遮断薬であるランジオロールとエスモロールが本邦において発売されたのは2002年であり,ほぼ7年の月日が流れたことになる。当初は,麻酔中の頻脈および心房細動などの上室性頻脈性不整脈への適応とされていたが,もっぱら麻酔中の洞性頻脈がその主たるターゲットであった。この2剤の大きな特徴を1つだけ挙げるとすれば,それはβ1選択性や短時間作用性もさることながら,何といっても注射薬,つまり静脈内投与が可能という点であろう。
本コラムでは,麻酔管理から術後管理を含めた,周術期管理における心房細動の治療として話を進めていきたいと思う。
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