発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009042209
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心臓血管手術後に上室性頻脈性不整脈が持続した12例を対象に、超短時間作用型β遮断薬landiololの低用量投与5例(男3例・女2例・平均73.2歳:A群)、高用量投与3例(男1例・女2例・平均68.3歳:B群)、プラセボ投与4例(男3例・女1例・平均74.8歳:C群)に無作為に割り付け、効果を比較した。A群のlandiolol投与量は0.01~0.02mg/kg/分、B群は0.04mg/kg/分とした。治験薬投与終了後に20%以上の徐拍化、心拍数100回/分未満を達成した改善例は、C群0例、A群4例、B群2例で、有害事象や副作用はなかった。心拍数は、C群は投与直前平均131回/分から投与終了時134回/分と大きな変化はなかったが、A群は133回/分から98回/分、B群は124回/分から97回/分と有意に減少した。心係数は、C群は平均4.3%の減少であったのに対し、A群は9.6%、B群は13.2%と有意に減少した。1回拍出量は、C群は4.4%減少、A群は24.0%の有意上昇、B群は12.8%の上昇を示した。
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