特集 不整脈診療—ずっと疑問・まだ疑問
Ⅰ.不整脈診療のベーシック
心不全と心房細動とβ遮断薬
小川 正浩
1
1福岡大学医学部心臓・血管内科学
pp.409-415
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200061
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Point
・心不全と心房細動はしばしば共存し,一方が一方を増悪させ,心不全の増悪,心房細動持続の長期化,血栓塞栓症や突然死を引き起こしやすく,生命予後を悪化させる.
・β遮断薬は,心不全の治療薬として,またAFリズムおよびレートコントロール薬として有用であるが,慢性化したAFのレートコントロールは必ずしも心拍数を厳格に低下させる必要はなく,症例により使い分けや用量調節することが肝要である.
・心不全合併心房細動に対するカテーテルアブレーションは,薬物治療に比べて洞調律維持,予定外入院の減少や予後改善効果が見込まれる.
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