徹底分析シリーズ 補助循環
周産期心筋症で補助循環を用いた症例の検討—急性期での導入の見極めが重要
望月 宏樹
1
,
瀨口 理
1
,
神谷 千津子
2
Hiroki MOCHIZUKI
1
,
Osamu SEGUCHI
1
,
Chizuko KAMIYA
2
1国立循環器病研究センター 移植医療部
2国立循環器病研究センター 小児循環器・周産期部門周産期・婦人科部
pp.902-905
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201471
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周産期心筋症peripartum cardiomyopathyとは,心疾患の既往のない女性が,妊娠から産褥期に突然心不全を発症し,拡張型心筋症に類似した心拡大と心収縮力低下を呈する特異な心筋症である。本疾患は時に重症化し,致命的となることがあるため,その診療には注意が必要である。
本稿では,急性期の心原性ショック状態に対して補助人工心臓(VAD)を用いた機械的循環補助を導入することで救命し得た周産期心筋症症例を提示し,本疾患の病態を解説する。
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