連載
THE Editorials
pp.808-811
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201453
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Anesthesiology
Editorial:
Pirracchio R, Gropper MA. Heterogeneity in intensive care:low severity does not mean low risk! Anesthesiology 2019;130:190-1.
Article:
Pham T, Serpa Neto A, Pelosi P, et al. Outcomes of patients presenting with mild acute respiratory distress syndrome:insights from the LUNG SAFE study. Anesthesiology 2019;130:263-83.
■急性呼吸促拍症候群(ARDS)の現状
ARDSは集中治療室でよく遭遇する病態で,肺炎,誤嚥,敗血症などが誘因となる。ARDSネットワークからは,肺保護戦略を代表として,さまざまな薬物治療,輸液療法,経管栄養などに関する研究成果が発表されている。しかし,ARDSになった場合,その原因疾患の関係もあり,死亡率は依然として40%程度と高いままである。
ARDSは2012年の定義(Berlin定義)では,PaO2/FIO2(P/F)比により重症度が分けられ,P/F比が200〜300mmHgは軽症ARDSと分類されている。軽症ARDSは,しばしばARDSの研究対象から外されるなど,自然歴や死亡率に関係する因子などについての大規模な前向き研究は行われていない。
Copyright © 2019, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.