徹底分析シリーズ PCI
巻頭言
坪川 恒久
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.539
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201396
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- 文献概要
わたしたち麻酔科医は,経皮的冠動脈インターベンションpercutaneous coronary intervention(PCI)を受けた患者に日常的に接している。そうした患者の術前診察では,二つの大きなチェックポイントがある。一つは,どの部位に対して治療を受け,どの部位が未治療のまま残っていて,どのような症状が残存しているかという点であり,もう一つは,どんな抗血小板療法が行われているか,という点である。これらは,実施されたPCIの内容と深くかかわっている。
ところが,PCIは日進月歩で進化し続けており,患者がいつ,どんな治療を受けたかでも大きく異なってくるため,われわれは,以前行われていた治療から最新の治療まで理解しておく必要がある。
本徹底分析では,PCIの歴史から始めて,診断,適応へと進み,実際の治療に至るまでを,循環器内科のエキスパートに解説をお願いした。さらに,抗血小板療法については内科,麻酔科の双方の視点から解説した。全体を通して,15年前にPCIを受けた患者にも,1か月前にPCIを受けた患者にも対応できるようになっている。また,循環器内科医とのコミニュケーションのベースとなる内容を備えているので,ぜひ,日常臨床に役立ててほしい。
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