症例検討 体腔内圧のトラブル:その原因と対処法
巻頭言
坪川 恒久
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.815
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200355
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- 文献概要
麻酔や集中治療領域では,圧をモニタリングすることにより患者の内部情報を取り出すことが多い。圧はダイナミックに変化し,異変をより早くかつ明確に知らせてくれる。
血圧や気道内圧などは,われわれ麻酔科医が手術室,集中治療室で日常利用している“圧”である。一方で,普段測定していないものの緊急事態を知らせてくれる“圧”もある。頭蓋内圧,腹腔内圧,眼圧,胸腔内圧など,いずれも異常を見逃すと命にかかわったり,あるいは重篤な後遺症が残ってしまう圧である。本症例検討では,そんな見逃してはいけない“圧”の異常とその解釈,対処方法を集めた。圧の測定方法や推測方法,あるいは対処方法,またpitfallなどが臨場感たっぷりで書かれている。めったに遭遇することはないが,いざというときには必要な知識である。ここで仕込んでおいていただきたい。
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