徹底分析シリーズ 心臓麻酔デビューに向けて:人工心肺を使う手術編〈基礎〉
巻頭言
坪川 恒久
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.805
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200651
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- 文献概要
若手麻酔科医にとって,心臓麻酔は一つの関門である。施設の方針により心臓麻酔デビューの学年は違うだろう。後期研修1年目ですぐに経験する施設もあれば,3年目くらいになってほかの麻酔の経験を積んだうえでデビューとする施設もある(当院は後者のパターン)。いずれにせよ,心臓麻酔には“特殊な”“高度な”麻酔管理というイメージがあるとしても無理はない。シリンジポンプが10台くらい動いていて,経食道心エコーを用いて術者とやりとりしながら進めなければならないのだから。
そんな心臓麻酔を“かっこいい!”と思う人もいれば,“怖いからやりたくない”あるいは“面倒くさっ!”と思う人もいるかもしれない。しかし,新しい専門医制度では,専門医試験受験のために25例の心臓麻酔の経験が義務づけられている。専門医に向けて避けて通ることができないのなら,楽しもうではないか。
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