症例検討 よくあるトラブルを乗り越えよう 1
巻頭言
高木 俊一
1
1東京女子医科大学 麻酔科学教室
pp.157
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200126
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- 文献概要
今回から始まる症例検討は一味違う。タイトル通り,本当に「よくある」トラブルなのである。症例をみると「あるある」と,つい口を突いてしまうであろう。
今年もインフルエンザは猛威を振るっているので,掲載がもう少し早ければと思うが,手術の予定がある患者がインフルエンザの予防接種をしてしまった,インフルエンザに罹患している患者の緊急手術が必要になったという経験は「よくある」。手術予定時間が早まったために絶飲食時間が短い,家族が未着という経験も多い。手術室に入室してから,麻痺側に点滴が入っている,血圧が異常に高いことに気付くのも頻回であろう。導入時にレミフェンタニルが漏れたり,換気トラブルに見舞われたり,どれもこれも「あるある」である。
あらかじめできるトラブル回避法から,とっさに使える“知っててよかった”知識まで幅広く,当然文献的考察もされている。サラリと流し読みするだけでもためになること請け合いである。さあ,知識という武器を手に入れ,明日のトラブルに立ち向かおう!
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