特集 はじめての学会:国内発表編
巻頭言
高木 俊一
1
1東京女子医科大学 麻酔科学教室
pp.745
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200638
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- 文献概要
麻酔科専門医資格取得には,日本麻酔科学会または関連学会で学会発表を行い,発表点を得ることがほぼ必須となった。「ほぼ」と付けたのには訳がある。日本麻酔科学会の「麻酔科専門医新規申請について」には,「学術発表による実績には,『日本麻酔科学会が主催する学術集会での発表』あるいは『「Journal of Anesthesia」または「麻酔」への発表』のいずれかによる実績単位10単位以上の実績を含まなければなりません」とあり,論文を書くか学会発表かの2択である。英語で論文発表と志は高くありたいが,現実は学会発表を選択することが多いだろう,ということで「ほぼ」である。
はじめての学会発表に,計り知れない不安があることは察するに余りある。大大大先輩に1から10まで指導を仰ぐのは忍びない諸兄も多いだろう。そして実は指導する側も,自分のやり方に対する自信も確信もなく,不安を抱えながら,せめて自分がした失敗は繰り返さないで欲しいと指導しているのである。
そこで,専門医を目指す者が必ず通らなければならない「学会発表」をテーマに,誰しもが「このやり方(指導法)でいいのかな…?」と不安を感じるポイントについて,独自のスタイルを確立したエキスパートに,そのテクニックを惜しみなく吐露していただいた。それぞれに,はじめて発表に臨む読者への温かいメッセージが込められている。学会発表の時に思い出して読み返せば,きっと心拍数も落ち着くだろう。
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