徹底分析シリーズ 正しく使おう 筋弛緩薬
筋弛緩の拮抗とその評価―AMGでのモニタリング時にはTOF比1.0以上が目安になる
豊田 大介
1
,
篠田 重男
1
,
小竹 良文
1
Daisuke TOYODA
1
,
Shigeo SHINODA
1
,
Yoshifumi KOTAKE
1
1東邦大学医療センター大橋病院 麻酔科
pp.846-850
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101912
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
残存筋弛緩が術後の呼吸器合併症の発生に関与していることは,従来から広く認識されてきた。さらに最近の知見では,軽度の残存筋弛緩であっても,回復室における危機的呼吸器イベントの発生と関係があることが示されており,軽度であっても残存筋弛緩を見逃すべきではないという意見が主流である。
本誌2010年3月号および4月号の徹底分析シリーズでスガマデクスを扱った際に,筆者(小竹)は,抗コリンエステラーゼ薬とスガマデクスの作用機序の相違点に重点をおいて解説した1)。今回は,はたしてスガマデクス使用によって残存筋弛緩を回避できるか,という点を中心に解説する。
Copyright © 2013, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.