徹底分析シリーズ 正しく使おう 筋弛緩薬
術中の筋弛緩薬投与とモニタリング―個体差を考慮し,より効果的な持続投与を行うために
伊藤 祥子
1
,
高木 俊一
1
Sachiko ITO
1
,
Shunichi TAKAGI
1
1東京女子医科大学 麻酔科学教室
pp.840-845
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101911
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
術中の筋弛緩薬投与は,患者の不動化による安全の確保や腹腔鏡下手術における視野の改善など,重要な役割を担っており,十分な効果を安定して得られる投与方法が望ましい。
ロクロニウムは,持続投与に適した特徴をもつ薬物であるが,同じレベルの筋弛緩を維持するために必要な投与量の個体差が大きいことも知られている。個体差に配慮し,より効果的で安全な投与を行うためには,ロクロニウムの薬物動態を理解するとともに,筋弛緩モニターを適切に使用したうえで測定結果を正しく理解し,持続投与量を調節することが必要である。
本稿では,ロクロニウムの十分な効果を安定して得るための投与方法について述べる。
Copyright © 2013, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.