徹底分析シリーズ 筋弛緩モニタリング リターンズ!
加速度感知型の使い方—残存筋弛緩の回避から研究データ収集まで
小竹 良文
1
,
豊田 大介
1
,
牧 裕一
1
Yoshifumi KOTAKE
1
,
Daisuke TOYOTA
1
,
Yuichi MAKI
1
1東邦大学医療センター大橋病院 麻酔科
pp.460-464
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201381
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本稿で記載する加速度感知型筋弛緩モニターacceleromyography(AMG)の代表は,TOFウォッチ®(Organon社)であり,現時点で最も普及している筋弛緩モニターといってよいであろう。最近掲載されたconsensus statementでは,筋弛緩モニターが広く用いられるに至らない背景は,コストではなく取り扱いが簡便ではない点が障壁,と述べられている1)。また,理想の筋弛緩モニターの必要条件として,手のポジションの影響を受けない,キャリブレーションが容易,結果の再現性が良好で,セットアップが容易,などが挙げられており,これらはある意味,現在のAMGの欠点ともいえる。
とはいえ,筋弛緩モニターを各手術室に配備することによって,残存筋弛緩の発生頻度が低下することが示されており2),理想に近い筋弛緩モニターが広く普及するまでの間は,現有の資産を最大限に活用して残存筋弛緩を回避していく必要がある。
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