症例検討 術中輸血の決断
―肝切除中の出血:外科医の視点から―早急な赤血球輸血は避けつつも,大量出血対応への切り替えは迅速に
谷合 信彦
1
,
内田 英二
1
Nobuhiko TANIAI
1
,
Eiji UCHIDA
1
1日本医科大学 消化器外科
pp.1204-1207
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101681
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症例
59歳の男性。身長170cm,体重65kg。自覚症状はなかったが,HCV抗体陽性のためスクリーニングで施行した超音波検査で,肝右葉の中肝静脈近傍に,径6cm大の肝細胞癌(HCC)が認められた。肝予備能はChild-Pugh分類A(5点),ヘモグロビン値(Hb)13.4g/dL,ヘマトクリット値(Ht)41.5%であった。Pringle法を併用し,超音波破砕切開装置にて肝切除を進めた。
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