症例検討 経尿道的泌尿器科手術の麻酔
前立腺肥大症に対するTUR-P―循環変動をできるだけ抑えるために全身麻酔でSVVをモニターする
寺井 岳三
1
Takekazu TERAI
1
1大阪労災病院 麻酔科
pp.984-988
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101633
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症例
65歳の男性。170cm, 68kg。前立腺肥大があり,前立腺の推定重量は50gであった。経尿道的前立腺摘出術transurethral resection of prostate(TUR-P)が予定された。既往歴に,糖尿病,高血圧,労作性狭心症がある。空腹時血糖値は120~130mg/dL,HbA1cは7.5%である。高血圧に対しては,カンデサルタン シレキセチルとアムロジピンを服用している。血圧は120/70mmHg,心拍数は60bpmである。狭心症に対しては,硝酸イソソルビドを内服している。2階までやや速足でのぼると狭心痛がある。血算でヘモグロビン濃度は13.5g/dLであった。胸部X線写真では,心胸郭比52%,大動脈の石灰化を認めた。運動負荷心電図では,運動開始後4.5分で胸痛を感じ,V4-6誘導にST低下を認めた。
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