小さな工夫
前立腺TUR-P用トロッカーカテーテルの工夫
平川 真治
1
,
濟 昭道
2
1鳥取大学泌尿器科学教室
2公立八鹿病院泌尿器科
pp.1090
発行日 1990年12月20日
Published Date 1990/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900222
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トロッカーを用いた恥骨上膀胱瘻による持続灌流式前立腺TURは,大きな腺腫の場合には従来の前立腺TURに比べ手術時間が短縮され,膀胱内圧を骨盤内静脈圧より低く保つことができるため,灌流液吸収が少なく,かつ視野が明瞭であるなどの利点をもつとされている1).
しかし,現在市販されている前立腺TUR用トロッカーカテーテルは約5mmの側孔が2個ついているものが多く,しばしば切除片でつまり,案外役にたたないことが多い.今回,切除片のつまりにくいトロッカーカテーテルを試作したので紹介する.このトロッカーカテーテル全長25cm,16Fのサイズで,約2.s6cmの先端開口と,先端から5cmまでの間に直径約1mmの6対の側孔をもうけてある(図1).つまり,合計12個と多く小さな側孔をつけることによって,切除片がつまりにくく,たとえつまっても他の側孔から灌流液が流れるようにしたものである.
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