増刊号特集 泌尿器科手術における合併症管理のすべて
Ⅱ.術式別にみた術中・術後合併症の管理
A.尿路内視鏡手術
1.経尿道的尿路内視鏡手術
経尿道的前立腺切除術(TUR-P)
長久保 一朗
1
,
森川 高光
1
,
堀場 優樹
1
Ichiro Nagakubo
1
1長久保クリニック
pp.43-47
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903182
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1 はじめに
経尿道的前立腺切除術(TUR-P)は温熱療法,レーザー療法などの新しい治療法が出現しても,前立腺肥大症の治療法では最重要の位置にあり,各地で頻用されている。つい30年前には,TUR-Pの技術の習得には数百例の経験が必要といわれていた。しかし,内視鏡の改良,ビデオテレビの登場により,TUR-Pの技術の習得は急なるものがある。このため,従来いわれている合併症1,2)にも微妙な変化をきたし,重篤な合併症の発生も減少しつつある。
本稿では,当院が開院して以来9年9か月の間に経験した1,681例のTUR-Pのなかで,検討した1,135例の症例につき,手術中および手術後の合併症について述べる。
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