症例検討 経尿道的泌尿器科手術の麻酔
前立腺肥大症に対するHoLEP―水中毒の心配はないが,合併疾患に対する慎重な管理を
片山 正夫
1
Masao KATAYAMA
1
1聖路加国際病院 麻酔科集中治療室
pp.990-992
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101634
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症例
65歳の男性。170cm, 68kg。前立腺肥大があり,前立腺の推定重量は50gであった。ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)が予定された。既往歴に,糖尿病,高血圧,労作性狭心症がある。空腹時血糖値は120~130mg/dL,HbA1cは7.5%である。高血圧に対しては,カンデサルタン シレキセチルとアムロジピンを服用している。血圧は120/70mmHg,心拍数は60bpmである。狭心症に対しては,硝酸イソソルビドを内服している。2階までやや速足でのぼると狭心痛がある。血算でヘモグロビン濃度は13.5g/dLであった。胸部X線写真では,心胸郭比52%,大動脈の石灰化を認めた。運動負荷心電図では,運動開始後4.5分で胸痛を感じ,V4-6誘導にST低下を認めた。
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