徹底分析シリーズ 周術期管理に必要な抗血小板療法の理解1
わが国で使用されている抗血小板薬:種類と作用機序から,モニタリングまで
尾崎 由基男
1
OSZAKI, Yukio
1
1山梨大学医学工学総合研究部 臨床検査医学講座
pp.432-436
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100927
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障害された血管部位に露出したコラーゲン,破壊された組織から遊離されるアデノシン二リン酸(ADP)などが血小板上の受容体を介して,血小板細胞内に活性化信号を発生させる。そして,細胞内活性化信号がいくつかの経路により増幅され,最終的に血小板凝集が起きる。このような経路のいずれかを阻害すれば血小板活性化が抑制できる可能性があり,それらに対応する抗血小板薬が開発されてきた。
以下,本稿では,代表的な薬物について,その作用機序を中心に解説する。また,薬物を適切に使用するために欠かせないモニタリングについても述べる。
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