徹底分析シリーズ 動脈穿刺/動脈圧測定(各論)
Insyte-A:有用性(穿刺成功率)と問題点
庄司 詩保子
1
,
野村 実
1
Shihoko SHOJI
1
,
Minoru NOMURA
1
1東京女子医科大学 麻酔科学教室
pp.740-741
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100363
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Insyte-ATMは,ガイドワイヤー内蔵型の動脈留置用カテーテルで,動脈穿刺困難症例に対し留置を容易にするために開発された商品である。比較的曲がりにくい特殊ポリウレタン性カテーテル,ならびに,屈折や断裂などが起こらないように工夫されたスプリング式のガイドワイヤーが使用されている。現在も,カテーテルの長さ,針,ガイドワイヤーの形状などについての改良が進められおり,より動脈穿刺の成功率が高まるように工夫がなされている。
しかし,通常の静脈留置針での動脈穿刺に慣れ親しんでいる者が,Insyte-Aを使用すると,はじめは失敗率がかなり高く,静脈留置針による動脈穿刺に戻ってしまうことが少なくない。Insyte-Aによる動脈穿刺を成功させるためには,針の特徴を理解することが重要である。
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