今月の主題 狭心症—日常臨床へのExpertise
狭心症の診断
心筋シンチグラフィの適応,有用性と問題点
今井 嘉門
1
1埼玉県立小原循環器病センター循環器科
pp.609-611
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909296
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ポイント
●心筋シンチグラフィに使用されるトレーサーはタリウム,Tc標識心筋血流製剤(sestamibiおよびtetrofosmin)である.
●運動負荷検査を原則とするも,運動が不可能な症例では薬剤(ジピリダモール,アデノシン,ドブタミン)負荷を行う.
●負荷時画像および安静時(遅延時)画像を用いて,正常,心筋虚血および心筋梗塞を診断する.
●冠動脈疾患診断の感受度(有病正診率)は92%,特異度(無病正診率)は78%である.
●冠病変がないにもかかわらず異常所見(偽陽性)を呈する原因として,左脚ブロック,女性の乳房および横隔膜などがあげられる.
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