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特集 細胞内における蛋白質局在化機構
ミトコンドリア・ペルオキシゾームへの局在—セリン:ピルビン酸アミノ転移酵素
Locallzation in mitochondria and peroxisomes-Serine : pyruvate aminotransferase
小田 敏明
1
,
市山 新
1
Toshiaki Oda
1
,
Arata Ichiyama
1
1浜松医科大学生化学第一
pp.566-569
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905220
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セリン:ピルビン酸アミノ転移酵素(SPT)はラット肝において二つの異なる細胞内小器官,ミトコンドリアとペルオキシゾームに局在する。ミトコンドリア局在型酵素(SPTm)とペルオキシゾーム局在型酵素(SPTp)の酵素蛋白質としての諸性質にはほとんど差がないが,種々の刺激に対する酵素誘導はまったく異なっている。ミトコンドリアとペルオキシゾームに同一と思われる酵素が局在する例は他に見あたらないので,両オルガネラへの蛋白質の移行機構を調べる上で本酵素は興味ある特徴を備えているといえる。以下,われわれがこれまでにSPTについて蛋白質,mRNA,遺伝子の各レベルで明らかにしてきた点を中心に紹介する。より詳しい総説,とくにSPTの酵素誘導については文献1)を参照していただきたい。
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