増大特集 細胞表面受容体
●構造的特徴:1回膜貫通型◆受容体の遺伝子:INSR
インスリン受容体チロシンキナーゼドメインに変異を有するRabson-Mendenhall症候群の1例―遺伝子変異と治療反応性の考察
阿部 裕樹
1
Abe Yuki
1
1新潟市民病院 小児科
pp.486-487
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101528
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Rabson-Mendenhall症候群は1956年に報告されたインスリン受容体異常症の1型である1)。非常にまれな疾患であり,高度のインスリン抵抗性を呈し,ケトーシスにより早期に死亡することもまれではない。本症はインスリン受容体遺伝子(INSR)の変異が原因となって発症することが知られている。今回われわれはインスリン受容体βサブユニットのチロシンキナーゼドメインに新規変異を有するRabson-Mendenhall症候群の一例を経験し,recombinant human insulin like growth factor-I(rh-IGF-I)を用いて治療を行ったが,治療に対して抵抗性を示した。本症の治療への反応性につき自験例・文献を基に考察する。
Copyright © 2013, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.