特集 “わかったつもり”で終わらせない血液凝固異常とDIC
Part 3 治療
(23) von Willebrand病の診療ガイドライン2021年版—集中治療領域におけるVWD/aVWSへのアプローチ
星野 耕大
1
Kota HOSHINO
1
1沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 救命救急センター
キーワード:
酢酸デスモプレシン
,
第Ⅷ因子製剤
,
ずり応力
,
VWF含有濃縮製剤
Keyword:
酢酸デスモプレシン
,
第Ⅷ因子製剤
,
ずり応力
,
VWF含有濃縮製剤
pp.121-125
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330180010121
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はじめに
von Willebrand因子von Willebrand factor(VWF)は,一次止血において血小板の血管壁への粘着を助け,凝固第Ⅷ因子を安定化させる作用も合わせもつため,止血機構において重要な役割を担っている。このVWFが量的欠乏・質的異常をきたすことで生じるvon Willebrand病von Willebrand disease(VWD)は,最も頻度の高い先天性出血性疾患であり,一次止血障害と凝固第Ⅷ因子低下を合わせもつ複雑な病態を特徴とする。また,心血管障害や機械的循環補助によって生じる高ずり応力がVWDと似た特徴の後天性von Willebrand症候群acquired von Willebrand syndrome(aVWS)を引き起こし,集中治療領域では頻繁に遭遇する病態であるにもかかわらず,いまだ認知度は低い。
『von Willebrand病の診療ガイドライン2021年版』(以下,ガイドライン)では,病型や出血リスクに応じた治療戦略が整理されている。本稿では,VWDやaVWSの治療に焦点を当て,実臨床での留意点をふまえてガイドラインについて概説する。

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