特集 それってほんとにITP?
Ⅱ.ITPと鑑別すべき血液・免疫疾患
von Willebrand病
高橋 幸博
1,2
,
酒井 和哉
3
1奈良県立医科大学名誉教授
2東大寺福祉療育病院
3奈良県立医科大学輸血部
キーワード:
von Willebrand factor
,
von Willebrand disease type IIB
,
ADAMTS13欠乏症
Keyword:
von Willebrand factor
,
von Willebrand disease type IIB
,
ADAMTS13欠乏症
pp.545-550
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001015
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SUMMARY
▷von Willebrand病(VWD)は,von Willebrand因子(VWF)の欠失あるいは異常による出血性疾患.
▷そのなかでも亜型の2B VWDはVWF異常により血小板膜タンパク(GP)1 bαとの親和性亢進から血小板減少を生じる.
▷また,血小板型VWDはGP1 bα異常からVWFとの親和性亢進から2B VWDと同様に血小板減少を生じる.
▷一方,VWFのマルチマーサイズを制御するVWF特異切断酵素(ADAMTS13)の欠乏症では超大型VWFマルチマーが出現し血小板と結合することで血小板減少を生じる.これらはITPとの鑑別に重要な疾患である.
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