測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
血友病とvon Willebrand病
神谷 忠
1
1名大第1内科
pp.737-740
発行日 1977年10月1日
Published Date 1977/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201463
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血友病は古くから知られている代表的な遺伝性の出血性疾患で,伴性劣性の遺伝形式をとり,主に男性にみられ,筋肉,関節内などの深部出血を繰り返すことが特徴的である.これには先天的に血液凝固第皿因子(AHF)の欠乏する血友病Aと,第IX因子(PTC)の欠乏する血友病Bがある.
AHFの欠乏するもう一つの先天性出血性疾患としてvon Willebrand(v. W)病がある.これは1926年von Willebrandにより初めて報告された疾患で,常染色体性優性の遺伝形式をとり,男女両性に出現し,主に反復する鼻出血,皮下出血,抜歯後出血などで受診する場合が多く,血友病とは異なり,関節出血や筋肉内出血を起こすことは極めてまれとされている.
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