連載 日本人が貢献した認知症研究の足跡・1【新連載】
認知症モデルマウスの開発と応用
盛戸 貴裕
1
,
綿村 直人
1,2
,
西道 隆臣
1
1理化学研究所 脳神経科学研究センター
2UK Dementia Research Institute, University College London
2UK Dementia Research Institute, University College London
キーワード:
アルツハイマー病
,
認知症モデルマウス
,
Appノックインマウス
,
MAPTノックインマウス
,
Aβ/Tau連関
Keyword:
アルツハイマー病
,
認知症モデルマウス
,
Appノックインマウス
,
MAPTノックインマウス
,
Aβ/Tau連関
pp.377-381
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188160960770040377
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アルツハイマー病に代表される認知症の病態について分子レベルで理解するためには,認知症のモデル動物を用いた研究が必要不可欠である。一方,モデル動物で得られた知見をヒトの病態理解へと応用するためには,各モデル動物の遺伝的背景や欠点を正確に把握する必要がある。ここでは,西道研究室が開発を進めてきた認知症関連遺伝子ノックインモデルマウスについて解説する。これらマウスは認知症の病理学的特徴を,既存のモデルマウスに比べ,忠実に再現していると評価されており,いまなお世界中の研究者に利用され続けている。本論では,これまでに西道研究室で作製されたモデルマウスについて解説し,どのように創薬研究へと応用するべきかについて議論したい。

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