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連載講座 生命科学を拓く新しい実験動物モデル-4
アルツハイマー病の克服に向けた次世代型アルツハイマー病モデルマウスの開発
New mouse model of Alzheimer's disease
垣矢 直雅
1
,
斉藤 貴志
1
,
西道 隆臣
1
Kakiya Naomasa
1
,
Saito Takashi
1
,
Saido C. Takaomi
1
1理化学研究所脳科学総合研究センター神経蛋白制御研究チーム
pp.368-374
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200193
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医療技術の進捗・栄養状態の改善などにより,世界的に平均寿命の延伸が続いている。結果として社会が急速に高齢化へと移行し,老齢で有病率が高まる病気への対策が必須である。わが国の社会保障費・医療介護費が増加していることから,一刻も早い対応が望まれる。なかでも,加齢で有病率が高まるアルツハイマー病(Alzheimer's disease;AD)の克服は,今後迎える更なる高齢化社会を見据えたうえでも重大課題である。
これまで,先人たちは幾多の病気と対峙し,その多くを克服してきた歴史がある。そして,AD克服に向けても無数の試行がなされてきている。しかし,いまだ根本的な予防・治療法の確立に至っていない。その原因の一つに,適切なADモデルマウスが存在していないことが挙げられる。
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